詰まった!!
僕の窮屈な頭蓋骨の中身。
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プラトンの冗談?
国家を読んでいるわけだが、なんとも可笑しい場面に出くわした。

そもそも本自体ネタみたいなことを主張しているのだが、これは直接的。

「ぼくの思うところでは、節度のある人は」とわたし(ソクラテス)は言った、「叙述を進めていって、たまたまよき人のある言葉づかいや行為に出くわす場合には、まるで自分がその当人であるかのようにして報告しようと望み、そのような模倣をすることを恥ずかしくは思わないで、よき人がそつなく思慮深く行為しているところはこれをできるだけ多く模倣するが、しかしよき人が(・・・中略・・・)打ちひしがれているところは、なるべく少ししか、そして程度も弱くしか模倣しない。ところが、自分が相手とするに値しない人のところへ来る場合には、(・・・中略・・・)本気で似せようとは思わず、むしろそれを恥じる。それは一つにはそのような人たちを模倣するのに慣れていないためでもあり、また同時により劣った人々のなかにみずからを嵌め込み、身にうつしとるということを、心のなかではそういう人を軽蔑しているから、腹立たしく思うためでもある。もっとも戯れのためなら別だがね」
「ありそうなことですね」とかれ(アディマントス)は言った。
(国家396-c~e)

この文章をプラトン自身が書いているところを想像してみてほしい。あきらかに、自分のことを意識したはずだ。たとえそれがソクラテスが言った言葉であろうと、プラトンが考えた言葉であろうと、自分のことに照らし合わせているのはまず間違いないのではないだろうか。
すると、プラトンが対話編で書いているというのは、自分より優れた人だ、と思っていたということと、優れた人を書く場合は対話編が望ましいものだと考えていたことがわかる。
ソクラテスの弁明で対話編じゃないというのは、アテナイ市民や原告者メレトスが、話すに値しない人だったから、ということで、ピッタリ合致しないだろうか。
メレトスはソクラテスと直接対話している場所があるが、メレトス自身殆ど喋らず、ソクラテス自身、

メレトス、それ、ごらん、君は黙っていて、口がきけないではないか。それでも、それは恥ずかしいことであって、私の言ったちょうどそのこと、つまり、君が少しも心にかけていないということの充分な証明であると、君は思わないか。
(ソクラテスの弁明24-d)

と言っているので、ソクラテス自身すごくやりづらそうだし、メレトスを語るに足る男だと思っていなかったのうだろう。

とまあ、こんな感じに、プラトンは冗談めかして自分のことを言っているのではないか、と思われる。

それから、国家の結論として、理想国家は哲人支配である、ということになっていて、一般的にこれはめちゃくちゃに批判されている。
もちろん、その批判は正しいと思う。少なくとも哲学者が支配したら、この世は崩壊しそうなものだ。
しかし、前提を忘れていないか?
国家のうちに正義をみることによって個人の正義をみるのが目的で国家の議論を始めた。
出発点は、個人の正義である。
哲人支配が個人の正義の終着点であるのなら、
個人が哲人に支配されるべき→個人は哲学者になるべき
と言いたいということは明らかではないか!
そもそも、プラトン自身、こんな国家はありえないということをほのめかしているし、
正義が見出せなかったからといって、人間に欲望をわざわざ与えたり、もうめちゃくちゃやってるし、
哲人支配が本物の国家に適用されるなんて、プラトンにしてみればひどい誤解だ。

ちなみに教科書的理解:理想国家は腐敗したアテナイを立て直すための策というやつは、おもしろいからもっとやるべし。
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