詰まった!!
僕の窮屈な頭蓋骨の中身。
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亀の甲5
亀の甲1
亀の甲2
亀の甲3
亀の甲4

朝が来た。
曇っている。今にも雨が降り出しそうな気配。
一番始めに起きたのは柊。

「ん・・・やっぱりこんな環境じゃよく眠れはしないわね・・・」

柊は、あたりを見回し、苺の木まで歩いていく。

「まあ、土があるだけましかしら・・・」

続いて松が起きる。

「えっとここは・・・、あれ?」
いつもと違う光景に、少し戸惑った松であった。記憶が錯綜し、ようやく、自分の置かれている立場が理解できた。隣で寝ている杉に気づき、起こした。
「おい、起きろよ!」
「ん・・、、あれ?」
「ここは、あの壁の中だよ」
「お、そうか」

「あら、みんな起きたのね」
「おう」
「これからどうするの?」
「まずは、腹ごしらえをしないと話にならんな」
「食料はどれくらい残ってる?」
「ちょっと見てみる」

「3人で、あと2日分くらいならあるかな・・・」
「食料があっても、水がなきゃだめだが・・・」
「それなら、苺があるからなんとか持つだろう」
「どちらにせよ、どうがんばったって3日が限度ね。それを過ぎると、あの死体のようになってしまうわ」
「しかし、どうやって天井までとどくんだ?」
「空が見える穴から、もしかして脱出できない?」
「そもそも、外から見たとき、穴なんてあったっけ?」
「穴は見えなかったけど、すこし突起した場所があったから、多分そこに通じてるんだろう」
「ああ、あの湖の上か」
「湖なら、飛び込んで助からない?」
「無理だね、深さは3mくらいしかないし、そもそも相当高いから、水に落ちた時の衝撃が強すぎないだろうか」
「う~ん・・・」

そのうちに雨が降ってきた。
雨は、部屋のなかに振り込んでくる。
「お、雨は振り込むみたいだ。これで水の心配は少しなくなったかな」
「ここで生活することを考えてはいけないと思うけど・・・」
「だって、どうやって抜け出すんだ!ここに残っていたって、あいつが帰ってくるはずがない!」

「壁をぶち破る、どうだろう」

「え?」
「壁を、、どうやって?」
「骨はいくつ残ってる?」
「えっと、16本」
「それで、壁を削る」
「なるほど、最終手段としてはありかも・・・」

話し合いは続いたが、なぜか、2人が土台になってもときた道を帰るという案は全くでなかった。

「結局、壁を毎日掘っていくのが地道だけど、ただひとつの道だな」
「どれぐらい厚いのかしら」
「わからないけど、10mも無いはずだ」
「ちょっとためしにやってみてよ」
「よし、わかった」

カーン、カーン

「すこしはぼろぼろ崩れるな」
「3日で大丈夫?」
「3人でずっとやり続けてれば、3日でなんとかなるだろう」
「よし、そうしましょう。その前に食事を・・・」
「うん、そうだな」

雨は、うまく部屋のくぼみにたまり、まるで、生活するのを助けているかのようでもあった。

「雑草は食料にはならない?」
「無理だろうけど、ちょっと掘ってみようか、なにかあるかもしれないし」

掘ってみるとそれは芋だった。

「雑草どころじゃない、立派な食料だ!」
「それにしても、こんな芋、この島にあったかしら」
「森の中から種が飛んできたんじゃないかな?」
「芋って種で殖えるの?」
「あれ・・・?まあいいや、どちらにしろ、これで5日は大丈夫そうだ」
「それにしても、芋って普通秋にとれるはずだったような」
「ここは暖かいからもしかしたら季節が狂ってるのかもしれない」

食事をとりおわった3人は、壁を必死に掘る
「結構進むわね」
「うん」

しかし、その日進んだのは、1mくらいであった。もし、壁の厚さが10mあれば、助からないことは確実であるのだが、3人はそんなことを考えない。1m進んだのが、見た目では、相当進んでいるように見えたからである。

そして、夜が来た。3人は、昨晩と同じ位置において、横になった。

<<続く可能性は、ある>>
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